2013年8月15日木曜日

赤くて十字で強いやつ


ジュワッ!

というふうに世界を救うことはできませんが
旅に出るからにはせめて自分の身体ぐらいは
自分で守れるようにならなければなりません。
そして、それがもし他の人にも使えたなら・・・・

ということで自己防衛と自己満足のために
赤十字救急法救急員の講習を受けて来ました。

今回受けたのは
救急法基礎救急員養成講習のセット講習です。
救急法基礎 は心肺蘇生やAEDの使用などの1次救命処置の講習。
救急員養成講習 は急病やケガの手当などさらに踏み込んだ内容です。


時間はそれぞれ4時間と12時間の講習が必要で
3日間で講習とテストを受けることになります。
講習は無料ですが、必要な教材費のみ支払います。
今回は2つ合わせて3000円です。

申し込みが完了(多数の場合は抽選)すると
メールが送られてくるのでそれに従い教材費を振り込みます。

しばらくすると予定表や地図が郵便で送られてくるので
それに従い会場に向かいます。

ちなみに今回の会場は赤十字兵庫県支部。
阪神淡路大震災で再開発された場所で
近くには震災を記録した人と防災未来センターや
医療や災害、ボランティアに関する施設が多くあります。


初日は救急法基礎の4時間講習とそのテストだけなので
お昼からスタートです。

最初に教材が配布されます。
救急法基礎講習と救急法講習のテキスト1冊ずつ
人工呼吸用の感染防止マスク
 三角巾と練習用と本物のガーゼが2枚づつ
赤十字のマークがついたポーチ d(゚∀゚d)イカス!

この中から今日は救急法基礎のテキストと人工呼吸用マスクを使います。

 まずはテキストを使った学科です。
赤十字社とその活動について、救急法を実践するときの心得
実際の手当の方法を学びます。

その後グループに分かれてダミー人形を使った実技を練習します。

まず傷病者の発見後、すぐに近寄らず周囲の安全確認
自分の身の安全が確認できたら傷病者の救助に向かいます。
耳元で声をかけて肩を叩きながら意識の確認
意識がなければ救急車とAEDの手配をします。
呼吸の確認をし、正常な呼吸をしていない場合心肺蘇生を行います。
 胸部圧迫を30回、人工呼吸を2回
これを1セットで絶え間なく繰り返します。
AEDが到着後は心肺蘇生が途切れないようにAEDの準備をします。
後はAEDの指示に従い必要であれば電気ショックを与え
AEDの指示、救急隊員の到着、自分の身の危険が無い限り
ひたすら心肺蘇生を継続します

まとめると
安全確認→意識の確認→AEDと救急車の手配→呼吸の確認→心肺蘇生とAED
  これがスムーズにできるように練習します。

他にもここでは回復体位や傷病者の保温なども実技で学びます。
保温。顔以外を毛布で包んであったか。

1日目の最後は今日の復習を兼ねたテストがあります。
実技がひと通りしっかり行えるかのチェックと、4択の筆記問題です。
ちなみに普通に講習を受けてればまず間違いなく全員合格できる内容です。

テスト終了後、自己採点し問題がなければ
その場で救急法基礎講習修了者認定証が配布されます。



2日目、3日目は2日間通して救急法救急員養成講習を受講します。
救急員養成講習では三角巾やガーゼなどを使ってケガ、骨折や急病などの
一次救命(心肺停止)よりもさらに多くの範囲をカバーできる救急法を学びます。

学科では処置や通報が必要になる急病やケガの症状や処置法を学びます。
心臓発作・脳卒中・呼吸困難・腹痛・痙攣・熱中症・発熱・たちくらみ・中毒
きず、骨折、火傷、感電、低温、動植物の咬み・刺し傷
など、多くの症状について扱いますが、基本的に応急処置だけなので
直ちに処置や通報が必要な場合を重点的にやるので、それほど難しくはないです。

実技では怪我や骨折の処置や搬送方法を学びます。

まずは止血法。(腕の出血の場合です)
 直接出血箇所を押さえる”直接圧迫止血”
出血箇所より心臓に近い位置の血管を押さえる”間接圧迫止血”
怪我をした時はまず止血からです。

 次に三角巾とガーゼを使っての怪我の手当をします。

事故現場では三角巾を広げて畳む時間もスペースもないため
立ったまま素早く帯状に畳むことが必要になります。
立ったままササッとこんな感じに。

そして、三角巾はしっかり縛れて簡単に解ける本結びを使います。
 本結び
 結び目をちょっと引っ張ると
いとも簡単に解けます。

基本の三角巾の畳み方と結び方覚えれば、後は応用と気合で頑張れます。
面倒くさいので足だけ。
ふくらはぎ怪我した時も足首捻挫した時も三角巾でOK。

同じ要領で骨折の手当も行います。
当て木の使い方と固定する際のコツさえ掴めばOKです。

最後は搬送方法
基本的に救急隊員が来るまでその場で待機するのですが
どうしてもその場から動かなければならない場合の搬送法もここで学びます。
片手が自由になる人の背負い方
動けない人の引きずり方
担架を使った搬送のし方

最後に受講者の中から数名が怪我人役に選ばれ
模擬レスキューを行います。
怪我人役に選ばれた受講者は別室で演技指導と特殊メイクを行い
それ以外の受講者には簡単なシチュエーション説明だけ。
別室で事故現場の準備が整うと合図と共にレスキュー開始です!







 シチュエーションは登山中の滑落事故。救急車が入れない山の中です。
特殊メイクをした受講者の迫真の演技
怪我の症状を確認し手当、救急隊員の場所まで搬送します。

レスキュー側に若干緊迫感が足りないことを突っ込まれながら
なんとか模擬レスキューも無事終了。

養成講習最後はテストです。
実技テストは止血法2つ、三角巾を使った傷の手当2つ、骨折の手当1つ
それぞれ抽選で何を行うか決まります。
基礎講習とは違い助言もなく淡々とチェックされます。

筆記テストは選択式の穴埋め問題が20問前後と
記入式の穴埋め問題が20問前後。
学科をしっかり受けていれば問題なく埋めていけますが
舐めているといくつか空白ができてしまうぐらいの難易度。
決して難しくはないですが復習はできるだけしっかりしたほうがいいです。

テスト終了後、受講者には全員に受講証が配られます。
それとは別にテストで合格した受講者には
赤十字救急法救急員の認定証が後日郵送されてきます。
 上が受講証、下が認定証
認定証の有効期限は3年です。3年以内に継続講習を受けると有効期限が伸びます。

どの資格でもそうですが、特にこの赤十字救急法救急員は
資格を持っていることそのものよりも
救急法を行える技術と知識があることに意味があります。
 この認定証は持っていること自体に特にメリットはないです。
 いつ必要とされても力が発揮できるようにしていきたいと思います。

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